夏休み

夏休みは季語?どんな俳句がある?

夏休みの季語

夏休みは季語?どんな俳句がある?

子供はもちろん、大人も楽しみにしている夏休みですが、この「夏休み」という単語は季語として使えるようです。

一体、季語とはどういうことなのでしょうか、どんな時に使うのでしょうか?

あい
そんな季語である「夏休み」について色々調べてみました。

「夏休み」は季語?

夏休みは季語?

まず、季語とはなんなのでしょうか?

季語とはその単語一つで、季節感を表すことができる言葉です。

では、どんなシーンに使うのかというと、多くは俳句です。

俳句は5・7・5の短い詩の中にいつ読まれたものか、どんな気持ちが込められているのかを込めなくては行けません。

それを可能としているのが季語なのです。

季語が入るだけで、いつ読まれた詩かが一目瞭然です。

では季語である「夏休み」はどんな時に使うのかというと、やはり夏休みを背景とした俳句に使います。

夏休みというと子供の学校休みというイメージで、子供だけの楽しみといった感じがするかもしれませんが、大人は誰しも夏休みを経験しています。

だからこそ、季語として夏の余情を表すことができるのです。

あい
では、季語として「夏休み」を使った句にはどんな句があるのかみていきましょう。

「夏休み」を季語として使った俳句はどんな俳句?

夏休みを季語として使った俳句

「夏休み」を季語として使った俳句はたくさんあり、有名な歌人による句もあります。

そこで、有名な俳句をいくつかご紹介しましょう。

「絵日記に 残りし頁(ページ) 夏休」稲畑汀子

夏休みの宿題といえば絵日記は昔からありますよね。

今の小学生の宿題としてもあるようですが、大人が詠んでも夏休みの思い出を絵日記に書いていたことが、ありありと思い出されるような詩です。

この句では季語である「夏休み」を最後に持ってくることで、夏休みならではのちょっと寂しい雰囲気が後に残る感じがしますね。

「学校は 夏休烏 淋しがる」山口青邨

こちらは夏休みの学校の様子を読んだ句ですね。

夏休みというと、子供がいつも家にいるので賑やかなイメージですが、一方、学校は子供たちがおらずシンと静まりかえっていますよね。

学校も子供たちがいなくて寂しがっている雰囲気がします。

季語というと、俳句の前や後ろにつくイメージですが、このように真ん中に持ってくる場合もあるようですね。

「下宿屋の 西日の部屋や 夏休み」高浜虚子

今は大学生というと、家から遠い場合はアパートを借りて一人暮らしをするイメージですが、以前は下宿先で家の手伝いをしながら住まわせてもらっていました。

そんな当時の夏休みの雰囲気を読んだ詩ですね。

下宿先でも日当たりがいいように、西日が当たる部屋をあてがってくれたりしますが、夏は西日が強くなります。

夕方になり、そんな夕日に照らし出される部屋の様子が浮かんできます。

「さうめんの 真白き昼餉 夏休」皆吉爽雨

「さうめん」とは素麺、「昼餉」とはお昼ご飯のことです。

夏休みの昼食といえば、暑くても食べやすい素麺が定番ですよね。

夏休みといえば、子供もいますし、暑いのでキッチンに立ってご飯作りするのも大変です。

しかし、素麺ならさっと茹でるだけで簡単に準備できるので、昔も今も変わらない夏休みのお昼ご飯ということですね。

いかにも夏休みという感じです。

「夏休み 来るべく君を 待まうけ」正岡子規

「待まうけ」とは「準備して待つ」ということです。

この句では「夏休み」は季語であると共に主語としても成り立っているようです。

確かに夏休みというと、長期休暇なので色々な計画をしますよね。

遠方に旅行に行く計画や、テーマパークに行く予定、花火大会に行く予定など色々な計画を楽しみに立てます。

そんな夏休みを待っているという詩です。

これは夏休みに対するウキウキとした期待感を表しているようですね。

子供はもちろん、大人もお盆休みなどあり、旅行を楽しみにしていたりするので、今読んでもぴったりの句ですね。

「夏休みの 人と見えけり 白鹿摺」正岡子規

「白鹿摺」とは「しろがすり」と読み、白地に黒または紺のかすり模様をあらわした布織物や、それを用いた夏用の着物のことを指しています。

つまり浴衣のことです。

夏といえば浴衣、夏祭りや花火大会のデートといえば浴衣デートが定番ですからね。

これもまさしく、夏休みの様子を表した詩ですね。

「蜂さされが 治れば終わる 夏休み」細見綾子

夏休みというと外遊びが多いので蜂などの虫さされも多くなりますよね。

そんな刺された場所が治るのは夏休みの終わり頃ということを歌っています。

確かに虫さされは夏休みならではで、思いっきり外で遊んだ証拠ともいえます。

子供らしい夏の余剰が感じ取れます。

あい
このように夏休みは俳句の季語として使える言葉で、有名な俳句も多くあります。

季語の「夏休み」の使い方は俳句以外にもある?

夏休みの季語の使い方

「夏休み」を季語として使う場合、思いつくのは俳句ですが、俳句が趣味でないとなかなか作りこともありませんよね。

実は季語は俳句以外にも使う方法があります。

それが「時候の挨拶」です。

「時候の挨拶」とはお世話になった方々などに手紙を書く際に、冒頭に書く挨拶文です。

お世話になった方へのお手紙はもちろん、社会人になってから取引先などに出すこともあるので覚えておくといいでしょう。

「夏休み」を「季語」として使った時候の挨拶文をいくつかご紹介します。

・夏休みが待ち遠しい時期になりました。
・夏休みはいかがお過ごしでしょうか。
・子供が夏休みに入ったものの、部活のお弁当作りなどに追われ、いつも以上に忙しく過ごしております。
・夏休みはご家族で楽しい思い出を作られたことと思います。

夏休みを季語として使う手紙といえば、暑中見舞いや残暑見舞いなどがあります。

俳句となると、趣味で作る人もいますが、縁がないという方もいるでしょう。

それでもお世話になった方への手紙を書くことは社会人になればよくあることなので、「夏休み」が季語として使えるということを覚えておくといいでしょう。

あい
このように、「夏休み」という季語は俳句以外にも、身近なところで「時候の挨拶」として使えます。

夏休みは季語?どんな俳句がある?まとめ

このように、「夏休み」という単語は季語としても使えます。

俳句はもちろん、時候の挨拶にも使えるので、お世話になった方にお手紙を出す際に使ってみてはいかがでしょうか。




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あい

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