福岡の放生会とは?見どころは?
福岡博多には三大祭りがあります。
その一つが「放生会」というものなのですが、どんなお祭りなのでしょうか?
どんな見どころがあるのでしょう?
福岡の放生会とは?
まず、福岡で開催される放生会とは、博多三大祭の一つです。
博多には春の博多どんたく、夏の博多祇園山笠が三大祭りとして有名ですが、そんなお祭りと並ぶのが秋の放生会です。
放生会とは福岡の筥崎宮で開催されるお祭りで、毎年9月12日から18日まで7日7夜続きます。
福岡の放生会の歴史は古く、1000年以上も続く伝統的な神事です。
具体的にどういったお祭りなのかというと、「万物の生命をいつくしみ、殺生を戒め、秋の実りに感謝する」ためのお祭りです。
元々、「放生」というのは「生き物を野に放す」ことで、殺生を戒める意味合いがあります。
由来は古代インドで、お釈迦様が干上がった池で死にそうになっていた魚を助けたことから始まったようです。
それが中国から日本に伝わり、日本各地で行われるようになりました。
各地で行われるお祭りですが、その中でも盛大なのが福岡で行われる放生会です。
奈良や京都では1日、大分では3日間行われますが、福岡では7日間も行われるのです。
ちなみに放生会は一般的には「ほうじょうえ」と読みますが、福岡では「ほうじょうや」と読みます。
福岡の放生会の見どころは?
各地で放生会は行われますが、福岡の放生会ではどんなことが行われるのかというと、7日間もあるので様々な神事が行われます。
有名なのは御神幸というお神輿行列です。
2年に1度の奇数年に行われる行事で、氏子約500名によって行われます。
12日18時頃に「御下り」といって、筥崎宮を出発して、九大病院前、JR吉塚駅前、 箱崎小学校前などをまわり、22時に頓宮に到着します。
そして14日には「御上り」といって、「御下り」とは逆のコースを1時間で回ります。
500人もの行列が厳かに歩く様子は圧巻でしょうね。
だからこそ福岡博多の三大祭りとなっているのではないでしょうか。
そして福岡の放生会の見どころはまずはこの御神幸なのですが、他にも見どころはあります。
それが参道に並ぶ露店です。
露店はお祭りならではの見どころですよね。
しかも福岡の放生会は7日間もあり、その全ての日程でお店が並ぶので、1日だけでなく、数日間かけて楽しめます。
これなら観光客だけでなく、地元の人も楽しめますよね。
では、どんな露店が出るのか、見どころをご紹介します。
ちなみに毎年、1kmほどの参道に500軒ほどの露店が並び、100万人以上で大賑わいになります。
となると、お店だけでなく人も多いので、さすがに1日では回りきれないでしょうね。
放生会の有名な露店は?
チャンポン
福岡の放生会の露天といえば有名なのは「チャンポン」です。
聞き慣れない人は「チャンポン」と聞くと、「チャンポン麺」をイメージしますが、福岡放生会のチャンポンといえば「ビードロ」や「ぽぴん」といったガラス楽器のことです。
空気を入れて鳴らすと「チャン」、「ポン」となることから「チャンポン」というようです。
そして福岡の放生会で購入できるチャンポンは巫女さんが絵付してくれることで知られており、大変人気があります。
つまり、ほかでは買えないアイテムということですね。
2000個ほどと数に限りがあるため、売り切れることが多いアイテムです。
そのため、チャンポン目当ての人は早めにお買い求めするといいでしょう。
数日間回るつもりなら、初日にチャンポンは買うようにした方がいいでしょう。
おはじき
チャンポンと同様に人気の商品がおはじきです。
博多人形職人の手作りで、「厄をはじく」意味合いが込められています。
以前は年ごとにテーマが異なっていたため、希少価値が高くなり、ネットで転売する人が増えたことから2017年に一度廃止されました。
しかし、テーマをなくし、年中同じものを購入できるようにしたことで、2018年から再販が開始しました。
おはじきといっても、普通に販売されているおはじきと違って、職人ならではの温かみやユニークな柄があるので、1年の厄除けを願って購入するのもいいのではないでしょうか?
社日餅
社日餅とは筥崎宮名物のお餅です。
白餅とよもぎ餅の2種類があり、昔ながらの素朴な味がします。
社日餅の屋台も多いので、お祭りの途中でちょっと小腹が空いた時や、お土産に購入するのもアリです。
新生姜
福岡放生会の名物といえば新生姜です。
昔、筥崎宮の周りは生姜畑だったことから、生姜が売られるのが定着し、お祭りの帰りに買って帰るものでした。
今では新生姜の露店は放生会の定番で、葉付きの状態で売られています。
季節もので香りもいいので、色々な生姜料理に使ってみてはいかがでしょうか。
他にも、他県のお祭りではなかなかみないお化け屋敷や見世物小屋もあります。
お化け屋敷も一軒ではなく、数軒立つので、お化け屋敷巡りなんて珍しいこともできます。
ヨーヨーや射的、金魚すくいやボールすくいといったお祭りらしい露店も多く並ぶので、子供はもちろん、大人も童心に帰ったように楽しめます。
さらにメキシコ料理やトルコ料理などの露店も並ぶので、普段食べられない料理も気軽に満喫できます。
そのため、福岡の放生会に来た際は色々見て回ると結構楽しめますよ。
2021年に放生会は開催されたものの、規模が例年よりかなり縮小されていたので、2022年の放生会は例年通りとまではいかなくても、色々なお店を楽しめるといいですよね。
福岡の放生会とは?見どころは?まとめ
福岡の放生会は各地の放生会と比べてかなり盛大に行われるようです。
福岡ならではの露店も数多く並び、見て回るだけでも色々と楽しめそうです。
お土産にぴったりなチャンポンやおはじきなどもあるので、観光で訪れても楽しそうです。
福岡観光で伝統行事に参加してみませんか。