雛人形はいつ飾る?いつまでに片付ける?
3月3日の「桃の節句」は女の子の成長を祝うひな祭りです。
綺麗なおひな様を飾ることから楽しみにしているお子さんもいらっしゃいます。
そんな雛人形ですが、具体的にいつ飾るか決まっているのでしょうか?
せっかく飾るなら綺麗なので長く飾っておきたい気もしますが、片付けが遅れると「お嫁に行けなくなっちゃう」とよく言われていますよね。
雛人形はいつ飾る?
まず、雛人形はいつ飾るか決まり事みたいなのがあるのでしょうか?
節分の飾りについては、いつ飾るか決まっており、当日に飾るものとされています。
しかし雛人形については実はいつ飾るかという明確な決まりはないそうです。
ただ、一般的には暦上で春が始まると言われている、節分翌日の2月4日の立春から、3月3日の桃の節句までに飾るといいとされています。
節分には豆を巻いて鬼退治をするので、その後に飾った方がいいと言われています。
確かに綺麗な雛人形をせっかく飾るなら鬼や邪気を無くしてからの方がいいような気がしますよね。
そして、その中でも立春から2月19日の雨水までの間に飾るのが一般的とされています。
では、いつ飾るか決まっていないなら1月から飾っていてもいいのかと考える方もいるでしょう。
確かに1月はお正月で、おめでたい雰囲気なので華やかな雛人形に合うような気もします。
さらに長く飾ることで、いつまでも綺麗な雛人形を見ていられます。
しかし、1月から飾るのはあまりよくないとされています。
なぜなら、1月から飾るのは3ヶ月かけて飾ることになってしまい、「三月がけ」になり、縁起が良くないとされているからです。
ひな祭りは女の子の成長を祝うおめでたいお祭りなので、なるべく演技が悪いことは避けた方がいいでしょう。
雛人形はいつ片付ければいいの?
そして雛人形といえばいつ飾るかだけでなく、いつ片付けるかもかなり気にされている方がいます。
なぜかというと雛人形の片付けが遅れると「お嫁に行けなくなる」と言われているからです。
お嫁に行けない、婚期が遅れるとなると、本人よりも親御さんが気にしてしまします。
いつ飾るかということよりも、片付け時期を気にされている方も多いのではないでしょうか。
細田守監督のアニメーション映画「未来のミライ」にも雛人形に関するシーンがあります。
長女の未来ちゃんの初めてのひな祭りです。
いつ飾るかに関するシーンはありませんでしたが、当日、綺麗な雛人形を飾ったリビングで家族全員でお祝いをしました。
翌日、お母さんは仕事に出かけますが、その際、お父さんに雛人形を片付けるようにお願いしていきます。
しかし、お父さんは育児や仕事にかかりきりでついつい雛人形の片付けを忘れてしまいます。
それを見かねた未来からやってきた未来ちゃんが自分の婚期が遅れないようにお兄ちゃんと犬のユッコと協力して、お父さんに気づかれずに雛人形を片付けるというシーンです。
かなりドタバタとしたユニークなシーンで、映画の初めての見どころとも言えるシーンです。
これを見ると、やはり「婚期が遅れる」という言い伝えは誰もが知っている話のようですね。
しかし、実はこれはただの迷信で、雛人形をいつ片付けるかというのは、いつ飾るかと同様に、明確に決まっていません。
ただ、片付ける時期としては桃の節句が終わったらなるべく早く片付けたほうがいいと言われています。
というのも、ひな祭りは女の子の人生の節目を祝うお祭りの一つです。
そのため、季節の節目をまたがない内に片付けた方がいいとされています。
雛人形の片付けが遅れると婚期も遅れると言われる理由は?
では、雛人形を片付けるのが遅れると「結婚できなくなる、婚期が遅れる」と言われるのはなぜでしょうか?
前述したように、雛人形の片付け時期については、いつ飾るかと同様に明確には決まっていません。
つまり、「片付けるのが遅れると婚期が遅れる」というのはただの迷信なのです。
では、そうまで言って早く片付けさせようとさせるのは「しつけ」の一つだったようです。
片付けるのが遅くなると、「片付けができない子になるのでは」と考えられ、終わったらすぐ片付けられるように、わざわざ女の子が気にする「結婚」に関する迷信ができたようです。
確かに雛人形は綺麗ですから、大好きな女の子にとってはずっと飾っていてほしいものかもしれません。
いつ飾るか気にかけて、早く飾ってほしがる子もいます。
しかし、前述したように、季節の節目をまたいでまで飾るのは良くないとされています。
そのため、節目が終わったら雛人形が大好きな女の子でもしっかりと片付けができるように「結婚できなくなる」などという迷信を作ったのではないでしょうか。
そんなことを言われると否が応でも早く片付けたくなってしまいますからね。
ちなみに、雛人形を片付ける際は天候がいい日がいいとされています。
その理由は雛人形が湿気に弱いからです。
せっかく片付けたのに湿気が残っていたがために、よく年出したらカビが出ていたなんて言ったら、嫌ですからね。
そのため、桃の節句が終わり、急がなくてもいいので湿気が少なく、天候に恵まれた日がいいとされています。
さらに、いつ飾るかについては、あまり天候は関係ないとされています。
むしろ、いつ飾るかを重視するなら六曜を気にして、大安と友引の日を選ぶといいとされています。
では、次に雛人形の片付け方を簡単にご紹介します。
雛人形の片付け方
雛人形を片付ける際に必要なのは毛ばたきと柔らかい布、手袋です。
まず、毛ばたきで優しくほこりを払った後に、手袋をした手で雛人形が持っている道具を丁寧に外し、箱にしまします。
その後、台座や屏風を柔らかい布で拭いて片付けます。
三人官女や五人囃子など雛人形の数が多いと時間がかかるので、ゆっくりと時間が取れる時に片付けた方がいいでしょう。
片付け時期はいつ飾るか同様に決まってはいませんが、なるべく早く片付けさせようとする親心だったのかもしれません。
雛人形はいつ飾る?まとめ
雛人形をいつ飾るかについては明確な決まりはないものの、節分が終わった2月4日から桃の節句の1週間前までがいいとされています。
さらに片付け時期については、「お嫁に行けなくなる」というのは迷信ですが、季節の節目をまたがないうちに早めに片付けた方がいいそうです。