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末広がりの意味とは?日本古来のラッキーナンバーと関係が?

末広がり

末広がりの意味とは?日本古来のラッキーナンバーと関係が?

日本では「末広がり」という言葉が縁起のいい言葉として使われていますよね。

確かに末広がりの形状は安定感もあり、安心感がありますが、どうして演技がいいとされているのでしょう?

また、末広がりは日本ではある数字と深い関係があるそうなんです。

あい
そこで、「末広がり」の意味について調べてみました。

末広がりの意味とは?

末広がりの意味

まず「末広がり」の意味から見ていきましょう。

「末広がり」とは、「上から下に広がっていく様子、永遠に発展する」という意味合いがあります。

末広がりは上から下に広がりますが、この下の部分は未来を表しているそうです。

だから末が、先が広がっていく、つまり、縁起がいいとされているのです。

扇と関係が?

そして「末広がり」とは狂言では扇を意味します。

実は狂言にはいくつもの演目がありますが、その中に「扇」があります。

どういった内容かというと、主人に縁起のいい「末広」という扇を買うように、お使いを頼まれた従者が買い物にいったものの、末広がりの意味をわかっていなかったため、騙されて傘を買ってしまいます。

それを知った主人は怒りますが、従者は傘を売りつけてきた男に「この歌を歌えば大丈夫」と言われていた歌があり、怒った主人に歌を歌います。

するとなぜか主人も笑ってしまい、めでたしめでたしとなる話です。

古典的な喜劇ですが、見る者がクスッと笑ってしまう面白さがあります。

これにも末広がりが扇の意味として使われていますね。

あい
このように末広がりの言葉は狂言にも使われるほど、古くから縁起がいいという意味合いで使われているのです。

数字の「八」と関係が?

八

そして末広がりというと、数字では「八」を連想しますよね。

というのも「八」という字の形が末広がりになっているからです。

実際に「末広がり」とは漢数字の「八」を意味することがあります。

実はこの「八」が末広がりと関係があるのは形だけではないのです。

元々、「八」には「数えきれないもの」、「あらゆるもの」という意味合いがあります。

そんな意味を使った言葉が「八百万の神」や「八百屋」、「八方美人」、「八重桜」、「嘘八百」などです。

つまり、「八」はあらゆる方向に広がる縁起のいい数字とされており、昔から日本でいうラッキーナンバーだったのです。

さらに「八」は日本だけでなく、中国でも人気の数です。

というのも中国では「発」という言葉があります。

「発」は「発展する、富む」という縁起のいい意味を持っています。

そして発音が同じことから「八」も縁起がいいという意味合いで使われているのです。

そして中国では昔から政治や部屋のインテリアなど、あらゆることに風水を用いてきました。

この風水では八角形をモチーフにした開運アイテムがよくあります。

なぜ八角形が使われるのかというと、「八卦」という万物の象徴が八角形の図のもとになっているからです。

八卦は陰と陽を併せ持ち、全ての方向からの悪い気を跳ね返し、幸運を招くと言われています。

このことから八角形は縁起のいい形とされ、同様に「八」もラッキーナンバーとされているのです。

日本の末広がりとはちょっと違いますが、縁起のいい数字として使われているんですね。

あい
このように末広がりは日本では漢数字の「八」と繋がっており、縁起がいい意味合いで使われてきたようです。

末広がりを意味する縁起物とは?

縁起物

では、末広がりを意味する縁起物として、どんなものがあるのでしょうか?

有名なものをいくつかご紹介します。

富士山

まず、末広がりの代表でもあり、日本を象徴する山が富士山です。

昔から富士山は霊峰としても知られており、山頂から左右にキレイな末広がりの形状をしています。

縁起がいいとされていたため、江戸時代には富士詣といって、富士山にいくことが流行り、さらに見るだけでも縁起がいいとされ他ことから、富士見を楽しむ人もいたようです。

今でも昔と同様に縁起がいい山とされているため、縁起物として富士山の形をした箸置きやオブジェなどはお祝いの際の贈り物に最適です。

さらに今では富士山の形をしたパンなどもご当地パンとしてあるので、気軽に縁起物を楽しめそうですね。

瓢箪

次にご紹介するのが瓢箪です。

瓢箪も末広がりの形状をしていますよね。

さらにツルが伸びて巻き付くことから、「商売繁盛」、「子孫繁栄」の意味合いもあるとされてきました。

そして瓢箪には穴が開いていますが、そこから悪い気を吸い込み、浄化するとされ、魔除けや厄除けの意味があるとされてきました。

そのため、風水でもラッキーアイテムとされており、ストラップにつけたり、瓢箪型の花瓶を置くことで運気が上がるとされてきました。

八頭の煮物

日本のおせちには縁起物の食べ物がたくさん入っています。

まめまめしく生きられるように「黒豆」や子孫繁栄を願って「数の子」などを入れますが、中には末広がりの縁起を担いだ食べ物もあります。

それが「八頭の煮物」です。

八頭とは里芋の仲間で、ゴツゴツとした形から頭が八つもあるようで、八頭と言われています。

「八頭」の「八」は末広がりの縁起がいい字で、おせち料理では「人の頭になれるように」という意味合いが込められています。

また、「子孫繁栄」の意味もあり、縁起がいいことからおせち料理に使われているのです。

そして末広がりの縁起物として忘れてはいけないのが「扇」ですよね。

狂言の中にも演目があったり、既に形が末広がりです。

さらに縁起物として用いられるのが、「純白の扇」です。そのため、お祝いに贈る場合もあります。

ただ、現代は扇を送っても実用的でない場合が多くあるので、扇のデザインが入ったお皿や花瓶など、インテリア小物などを贈ることがあります。

あい
このように末広がりの意味を持つ縁起物は色々あるので、お世話になった方のお祝いなどに贈ってみてはいかがでしょうか?

末広がりの意味とは?日本古来のラッキーナンバーと関係が?まとめ

末広がりは未来へと続いていく形状から縁起物としての意味があるようです。

同様に、末広がりの形をした「八」も縁起がいいラッキーナンバーとされているので、縁起を担ぎたい時には八角形や末広がりの縁起物を用意するといいでしょう。

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あい

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