「叱責」と「パワハラ」の意味の違いは?それぞれの使い方を例文でもご紹介!
最近はいろいろな職場でパワハラが問題になったりしますよね。
そのため、上司が部下を叱責することが減ったり、相手の顔色を窺ったりすることも増えています。
しかし、叱責とパワハラは意味に違いがあるのでしょうか?
「叱責」と「パワハラ」の意味の違いは?
まずは「叱責」と「パワハラ」の意味をそれぞれ見てみましょう。
どちらも怒るようなイメージなので、混同しちゃいますよね。
では「叱責」の意味から見ていきます。
「叱」という漢字は、「しかる、注意する」という意味で、「責」という漢字は、「とがめる」という意味です。
つまり、「叱責」とは「他人の失敗などを怒り、とがめること」です。
使うシーンとしては学校やビジネス、家庭などいろいろなシーンで使えますよね。
簡単な例文を挙げてみると
・その子は、下の子を突き飛ばしたため、親に激しく叱責されていた。
意味は「その子は下の子を突き飛ばしたため、親に激しく叱られていた」ということになります。
「叱責」を使う対象としては子供や部下、知らない人などいろいろな人が対象となります。
また、時には人以外にもペットが対象になることもあります。
例文を挙げてみると、
・うちの犬が近所の子に噛みつきそうになったので、叱責したらしゅんとした態度になった。
このようにペットにも使えるのです。
つまり、「叱責」とは「対象を叱ること」で、そこには必ず対象による何らかの叱るべき理由があります。
また、立場が上の人が下の人に対して行うものです。
では今度は「パワハラ」の意味についてみてみましょう。
意味がわかれば違いもわかるはずです。
「パワハラ」とは「パワーハラスメント」の略称です。
「パワーハラスメント」というと、カタカナなので英語由来と思いがちですが、日本語の造語です。
「パワー」は力、「ハラスメント」は「嫌がらせ」という意味で、「パワーハラスメント」の意味は「職場などで職務上の地位や人間関係などの優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、相手に精神的・身体的苦痛を与えたり、職場環境を悪化させたりする行為のこと」です。
ただ、パワハラは職場で上司から部下に対してだけと思われがちですが、先輩から後輩、同僚間、部下から上司、取引先、顧客などいろいろな人間関係において行われます。
では、具体的にどのような場合を「パワハラ」というのかというと、厚生労働省は「身体的攻撃、精神的攻撃、人間関係からの切り離し、過大な要求、過小な要求、個の侵害」を「パワハラ」の例として挙げています。
例文を挙げてみると
・彼は上司からパワハラを受けて、辞職に追い込まれた。
この例文の意味は「彼は上司から嫌がらせを受けて、辞職に追い込まれた」ということです。
ここでいう「パワハラ」というのは暴力の場合もあれば、言葉による精神的暴力もあり、いろいろなパターンがあります。
でも相手が苦痛に感じた時点で、それはパワハラになってしまうのです。
では「叱責」と「パワハラ」の違いは何なのでしょう。
一見すると、どちらも相手に対して叱るようなイメージがありますよね。
そのため、違いがわからないと感じやすいかもしれません。
でも「叱責」というのは誰に対してもできますが、「パワハラ」は職場での行為です。この点が違います。
では職場で上司が部下を「叱責」した場合は「パワハラ」になるのかというと、それは違います。
部下が失敗をして、それを上司が業務の適正な範囲内で「叱責」するのは当然のことです。
「叱責」というと「叱る・怒る」というイメージが強いですが、そこには相手への愛情もあり、教えるという点でも必要だったりします。
では、どこからが「パワハラ」になるのかというと、業務の範囲内を超えた場合です。
例えば、暴力を振るったり、常に嫌味を口にして精神的に追い詰めたり、時間外に社外に呼び出して何かを強要するなど、これらが「パワハラ」にあたります。
つまり、ただ「叱責」するだけでは「パワハラ」に当たらないのです。
そのため、上司が部下に訴えられるのが怖くて「叱責」しないというのは、ちょっと違うのです。
さらに使い方を例文で見てみましょう。
「叱責」と「パワハラ」の使い方を例文でもご紹介!
では「叱責」と「パワハラ」の意味の違いがわかったところで、それぞれの使い方を例文で見ていきましょう。
まずは「叱責」の例文から見ていきましょう。
・山下さんは上司に職務怠慢を叱責されました。
意味は「山下さんは職務怠慢を上司に叱れられた」ということです。
それは誰だって仕事中に怠慢していたら怒られますよね。
でも、最近は部下を怒ることで逆にパワハラだと思われるのではないかと過敏に感じる人もいるようです。
でも「叱責」と「パワハラ」は全く違いますので、上司も部下もそれをきちんと理解していないといけませんよね。
次の例文です。
・健太くんは先生に激しく叱責されて、泣き出してしまった。
意味は「健太くんは先生に激しく怒られて、泣き出してしまった」ということです。
「泣き出す」となると「パワハラ」なのではと勘違いしてしまいそうですが、間違ったことをすれば先生が生徒を叱るのは当然のことで、そこには「相手を苦しめよう」などという気持ちは一切ありません。
むしろ愛情を持って叱ってくれているので、「パワハラ」とは全く違います。
次の例文です。
・部下を叱責する際は、態度と言葉遣いに気をつけないといけない。
意味は「部下を叱る際は、態度と言葉遣いに気をつけないといけない」ということです。
まさに「パワハラ」と勘違いされないために重要なことですよね。
こちらにパワハラの気がなくても、相手にそう思われてしまうといけませんからね。
では、今度は「パワハラ」の例文を見てみましょう。
・あの会社は上司からのパワハラが酷いと噂だよ。
意味は「あの会社は上司からの嫌がらせが酷いと噂だよ」ということです。
こんな会社は入りたくないですね。
次の例文も見てみましょう。
・パワハラと思われないように、部下との関係には気をつけてくれよ。
意味は「嫌がらせをしているように思われないように、部下との関係には気をつけて」ということです。
以前なら、仕事終わりに上司が部下を飲みに誘うなんてこともあったようですが、中には飲みに誘われることを苦痛に感じる人もいます。
そのため、部下を誘う上司も最近では減ったようです。
つまり、現代では就業後に部下を誘うかどうか、休日のイベントに誘うかどうかも、その上司の部下の関係次第ということです。
「叱責」と「パワハラ」の意味の違いは?それぞれの使い方を例文でもご紹介!まとめ
「叱責」と「パワハラ」は似ているようにイメージされがちですが、実は意味が全く違います。
「叱責」は対象を選ばずに「叱り咎めること」で、「パワハラ」は「職場で業務の範囲を超えて相手に苦痛を与えること」という意味です。
例文に挙げたように使う対象やシーンが違うので、混同しないように気をつけてくださいね。
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