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「宵の明星」と「明けの明星」の違いとは?意味が違う?例文も紹介!

宵の明星

「宵の明星」と「明けの明星」の違いとは?意味が違う?例文も紹介!

空を見上げると夕暮れ時には星が見えることがあります。

「宵の明星」なんて言い方も聞きますが、「明けの明星」なんて言い方もありますよね。

では「宵の明星」と「明けの明星」は意味か何かに違いがあるのでしょうか?

あい
そこで、「宵の明星」と「明けの明星」の意味の違いや例文についてみてみました。

「宵の明星」と「明けの明星」の違いとは?

宵の明星

まずは「宵の明星」と「明けの明星」の違いを見ていく上で、それぞれの意味の違いについてみていきましょう。

「宵の明星」とは?意味は?

まずは「宵の明星」の意味から見ていきましょう。

そもそも「宵」や「明星」とは何のことなんでしょうか。

「宵」というのは、日が暮れて間もない時間のことを意味しており、季節にもよりますが、大抵は18時から21時のことを指しています。

そして「明星」とはその時間帯に1番輝く星のことを意味しています。

その時間帯に1番輝く星といえば、金星です。

つまり、「宵の明星」とは「日暮れの頃に見える金星」を意味しているのです。

ちなみに「宵の明星」を別の言い方でいうと、「一番星」と言います。

よく、

「一番星見つけた」

なんて例文もありますよね。

つまり一番星というのは金星のことだったんです。

今まで、あまり一番星が何のことか気にしたことがなかったんですが、金星だったんですね。

では、そんな金星はなぜ「宵の明星」、1番輝いて見えるのかというと、地球に1番近づく星だからです。

そのため、日没後によく見え、大きく輝いて見えるのです。

なぜ金星が明星と呼ばれていたのかというと、古代中国では宵に輝く金星のことを「太白」と呼んでいました。

それが中国の五行説により、「金星」と呼ばれるようになったのです。

そんな「宵の明星」ですが、星なので夕暮れ時から夜中までずっと見えるイメージだったりしませんか。

実は「宵の明星」は見える時間帯が限られています。

というのも、金星は「内惑星」だからです。

内惑星とは太陽系の中で地球より太陽に近い星のことを意味しています。

そして太陽を見るとその光が眩しくて金星実物の姿がかき消されてしまいます。

そのため、金星を見ることができるのは太陽と位置が逆になる日暮れごろに見えるのです。

ちなみに「宵の明星」が最も見やすい時間帯と言われているのは、地表にあたる太陽光が最も少なくなる日暮れ時だと言われています。

そんな「宵の明星」を使った例文を挙げると

・日暮れ時、帰り道をとぼとぼ歩いていると空に宵の明星が見えた。

こんな感じになります。

「明けの明星」とは?意味は?

次に「明けの明星」について見てみましょう。

「明星」というのは金星のことを意味しているので、「宵の明星」との違いは「明け」ということになりますね。

では、「明け」が何を意味しているのかというと、読んで字の如く「明け方」のことを指しています。

時間帯としては朝の4時から5時ぐらいのことです。

つまり「明けの明星」というのは「明け方に見える金星」のことです。

金星は内惑星なのでその姿が見えるのは好転の軌道が太陽から大きく東か西にずれた時のみです。

その一つが日暮れどきの「宵の明星」であるのに対し、もう一つは明け方の「明けの明星」なのです。

ちなみに真夜中には金星は見ることができません。

そんな「明けの明星」について例文を挙げてみると、

・久々に夜明け前に目覚めたら、珍しく明けの明星を見ることができた。

といった感じです。

例文でもわかるように、「明けの明星」とは夜明け前に輝いて見える星のことなのです。

つまり「宵の明星」と「明けの明星」の違いとは、同じ金星が見える時間帯の違いということです。

さらに見える方向も違います。

「宵の明星」が見える方向は日没後すぐの西側の空で、「明けの明星」が見えるのは日の出よりも早く東の空に見えます。

明け方に輝く一番星が「明けの明星」ということですね。

こうやって書くと、1日に2回も金星が見えるかのとイメージしがちですよね。

でも実は違います。

「宵の明星」と「明けの明星」の見える方向が違うということは、公転軌道上の反対に見えるということなので見える季節も違います。

例えば春から秋に「宵の明星」が見える場合には、「明けの明星」は冬から夏にかけて見えるのです。

あい
このように「宵の明星」と「明けの明星」は両者とも金星のことを意味しており、その違いは見える時間帯や季節です。
さらに例文で使い方も見てみましょう。

「宵の明星」と「明けの明星」の例文も紹介!

宵の明星と明けの明星

では、「宵の明星」と「明けの明星」の意味と違いがわかったところで、使い方を例文で見ていきましょう。

まずは「宵の明星」を使った例文です。

・今年の宵の明星は2月から7月にかけて見えるようだ。

意味は宵の明星が見られる季節について紹介していますね。

宵の明星は公転周期の影響で、その年によって見える時期が違います。

しっかりと見たいのであれば、あらかじめ見られる季節をネットなどで調べておくのもいいでしょう。

ちなみに「宵の明星」には金星以外の意味もあります。

それは星の意味合いとは全く違い、株価用語の一つで「暴落間近の危険サイン」のことを意味しています。

そんな「宵の明星」を使った例文を挙げてみると、

・チャートに宵の明星が現れた時には注意しろ。

つまり、意味合いとしては「暴落サインを見逃すな」ということです。

さらに「宵の明星」が株価用語として使われているということは、実は「明けの明星」も株価用語としての意味があります。

その意味は「上昇トレンドのサイン」ということです。

つまり、「宵の明星」と全く正反対の意味で使われているのです。

確かに金星で言うところの「宵の明星」は日暮れ時、「明けの明星」は明け方など、時間帯や方向が違います。

そのため、反対の意味合いで使われているようですね。

そんな株価用語としての「明けの明星」を使った例文を挙げると

・このチャートはそろそろ明けの明星になるだろう。

意味は「そろそろ上昇してくる頃だ」と言うことですね。

株価用語でも正反対の違いがあるのは面白いですね。

でも、株をやっていないと、例文のようなことを言われても、さっぱり意味がわからないでしょうね。

あい
例文で挙げたように、「明けの明星」と「宵の明星」には金星という意味合いと違い、株価用語としての使い方もあるんですね。

「宵の明星」と「明けの明星」の違いとは?意味が違う?例文も紹介!まとめ

「宵の明星」と「明けの明星」とはどちらも金星のことを意味しながら、見える時間帯や季節、見える方向に違いがあるようです。

例文で挙げたように、両者とも株価用語としての使い方もあるので、株価市場などを普段からチェックしている人は覚えておくといいでしょう。




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