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「百聞は一見にしかず」の意味や由来、類語は?例文もご紹介!

百聞は一見にしかず

「百聞は一見にしかず」の意味や由来、類語は?例文もご紹介!

ビジネスでも「百聞は一見にしかず」って聞くことがありますよね。

でも意味や由来、類語はと聞かれると、すぐに答えられなかったりします。

あい
そこで「百聞は一見にしかず」の意味や由来、類語はなにか、例文もご紹介します。

「百聞は一見にしかず」の意味や由来、類語は?

百聞は一見にしかず

「百聞は一見にしかず」の意味ってなんとなくはわかりつつも、きちんと説明するとなるとできなかったりします。

実は読んだままの意味で、「たとえ百回聞くより、一度でも自分自身の目で見た方が確実である」、「百回聞いても、一度見るには及ばない」という意味です。

例文でご紹介すると

・絶景スポットに行ったけど、百聞は一見にしかずだったよ。すごく綺麗だった。

絶景と言われるスポットなので、期待はするものの、やっぱり実際に行ってみるとイメージよりも断然綺麗だったりしますよね。

例文では、そんなことを表しています。

確かに友人が美術館に行って作品がどんなに良かったと感想を聞くより、自分で一度でも見に行った方が実物の良さがわかりますからね。

では、そんな「百聞は一見にしかず」はどんな由来から生まれたことわざなのでしょう。

実は由来は中国の漢書です。

「趙充国伝」という漢書が由来になっており、その中に漢の皇帝が敵国をやぶった話があります。

敵の勢力について、皇帝が部下の将軍に尋ねたところ、その将軍は、「百聞は一見に如かず」と言って、自ら視察に行き、そこから戦略を練って見事に撃退したという話が由来となっているようです。

確かに相手と戦う場合、一度現地に赴いて土地感をつけて、戦略を練った方が圧倒的に有利ですからね。

そこから「百聞一見」という四字熟語の由来になっているのです。

そんな「百聞は一見にしかず」ということわざですが、実はこの続きも3つあります。1つは

・百見は一考にしかず

意味は「百回見たも、自分で考えなければ前進できない」ということです。

確かに何度見ても自分でしっかり考えないと身につかないですからね。

2つ目は

・百考は一行にしかず

意味は「百回考えても、自分で行動しなければ意味がない」ということです。

考えてばかりでは、実際にやってみたときと違ったりしますからね。

やっぱりやってみないことには身につきません。

3つ目は

・百行は一果にしかず

です。

意味は「百回行動しても、結果を出さなければ成長はできない」ということです。

確かにただやるだけでは意味がないこともあります。

結果を出した方が、良くも悪くも成長できるのです。

このように聞く、見る、考える、行うと、次々に続いているんですね。

では、そんな「百聞は一見にしかず」の類語は何なのでしょう。

類語がわかれば、言い換えたい時にも使えますよね。

類語ではありませんが、四字熟語に言い換えると「百聞一見」になります。意味は全く同じです。

他の類語として挙げられるのが「論より証拠」です。

「何を言っても証拠がなければ意味がない」という意味です。

例文を挙げてみると

・商談も論より証拠、データを見せるのが1番だよ。

この例文はどんな話をするよりも確実なデータを見せる方がわかりやすく、話も決まりやすいということを意味しています。

この類語もビジネスシーンで使う場合があるので、覚えておくといいでしょう。

あい
このように「百聞は一見にしかず」には「100回聞くよりも一度見た方が確実」という意味があり、由来は漢書のようですね。
例文でもご紹介したようにビジネスシーンで使う類語もあるので、合わせて覚えておくといいでしょう。

「百聞は一見にしかず」の例文もご紹介!

百聞は一見にしかずの例文

「百聞は一見にしかず」の意味や由来・類語もわかったところで、例文で使い方を見ていきましょう。

・あれこれ言っても、百聞は一見にしかずだよ。つべこべ言わずに行ってみよう。

この例文では、色々話すより実際に見て確かめようということを意味しています。

まさに由来と一緒ですね。

次の例文を挙げてみましょう。

・君はいつも家の自慢ばかりだね、百聞は一見にしかずということで、遊びに行ってもいい?

この例文は自慢話ばかりする友人に向けた言葉ですね。

いくら自慢話をされても、その自慢通りなのかは実際に行って見てみないとわかりません。

もしかしたら、全く違うかもしれませんよね。

だから一度見てみようという意味です。

こちらも由来と同様ですね。

続いて、類語を使った例文も見てみましょう。

・今月は一度も休んでいませんね。論より証拠ということで、出勤明細を用意しました。

こちらの例文では休んだ・休んでいないの話をするより、証拠を既に用意しているということですね。

他にも類語の例文を見てみましょう。

・浮気してるでしょ。論より証拠ってことで現場写真やメールのデータ、おさえてあるから。

浮気を追求するために証拠を集めたって意味ですね。

ここまで言われると、もう否定はできないですよね。

「論より証拠」と字のごとく、類語を使うシーンではデータなどの何らかの証拠が必要なようですね。

由来通りの意味を持つ「百聞は一見にしかず」とはちょっと使い方が違うようです。

「百聞は一見にしかず」の場合は実際に行って確かめるという意味で使われますが、「論より証拠」の場合はあらかじめ証拠集めをしておくようですね。

また、類語とは違いますが、こちらの例文では「百聞は一見にしかず」の四字熟語を使っています。

・新店の様子が気になるなら、百聞一見ということで、一度見てくればいい。

人から聞くより見に行った方がいいという意味ですね。

あい
このように「百聞は一見にしかず」は例文を見てわかるように由来通りの意味で使いますが、類語を使う場合はちょっと違うようですね。

「百聞は一見にしかず」の意味や由来、類語は?例文もご紹介!まとめ

「百聞は一見にしかず」は漢書を由来としたことわざで、「100回聞くよりも一度見た方が確実」という意味があります。

類語には「論より証拠」が挙げられますが、使い方がちょっと違うようなので、注意してください。

類語と合わせてビジネスシーンでも使われる言葉なので、社会人になったのなら覚えておくといいでしょう。




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