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「灯台下暗し」の意味や類語は?例文で使い方もご紹介!

灯台下暗し

「灯台下暗し」の意味や類語は?例文で使い方もご紹介!

ちょっとした見落としから失敗をした時など「灯台下暗し」なんて言いますよね。

でも厳密にはどんな意味があるのでしょう。

また、似たような意味の類語はあるのでしょうか。

あい
そこで、「灯台下暗し」の意味や類語を、例文とあわせてみていきましょう。

「灯台下暗し」の意味や類語は?

灯台下暗しの意味

まずは「灯台下暗し」の意味から見ていきましょう。

「灯台下暗し」の意味は「遠くにあることに気づいても、足元のような近くにあることは気づかない」ということを表した諺です。

この「灯台」というと、船の行き先を照らす灯台をイメージします。

というのも字面も「灯台」というのは船の行き先を照らす灯台と同じで、確かに灯台が照らし出す方は明るくても、その足元は実際は暗く感じるからです。

でも実は「灯台下暗し」の由来は船の行き先を照らす灯台のことではないようです。一説によると「灯台下暗し」の灯台とは「灯明台」のことだったようです。

「灯明台」とは1651年頃に使われていた照明器具のことで、今でいう読書ライトやデスクライトのことです。

当時は主に読書の際に手元を明るく照らすために用いられていたようですが、本体の根本部分は暗くなっていたため、「灯台下暗し」という諺が誕生したようです。

そんな諺の使い方を例文で挙げてみると、

・失くしたと思っていた家の鍵がポケットに入っていた。まさに灯台下暗しだった。

まさに「失くしたと思っていたものが実は自分のすぐ近くにあった」という意味の例文ですね。

他の例文も見てみましょう。

・基本を忘れて失敗してしまうなんて、灯台下暗しだ。

先のことを考えるあまりに基本的なことを抜かしてしまったという意味ですね。

仕事でありがちな失敗なので、社会人になったらまさに「灯台下暗し」には気をつけないといけませんね。

では、今度は「灯台下暗し」の類語についてみてみましょう。

諺なので、似たような意味の類語があるか気になりますよね。

実は似たような意味の類語はいくつもあるので、ご紹介します。

・足元の鳥は逃げる
・詮索物、目の前にあり
・近くて見えぬは睫
・提灯持ち足元暗し

では一つずつ意味を見ていきましょう。

「足元の鳥は逃げる」の意味は「足元にいる鳥は自分のものだと油断していると、逃げられてしまう」ということで、「油断していると手近なところに抜かりがある」ということを表しています。

確かに「灯台下暗し」も身近な部分を見落としがちな部分があるので、そういった点で似ていますね。

ただ、「灯台下暗し」は足元に気づいていないのに対し、「足元の鳥は逃げる」は気づいていながらも油断したいたために失敗したという点で、ちょっと意味合いが違うような気もします。

次の類語についてみてみましょう。

「詮索物、目の前にあり」、こちらも諺です。意味は「すぐ目の前にあるのに見つからず、探し回ってしまう」ということです。

例文を挙げてみると

・見当たらないと思っていたメガネが頭の上にあった。まさに詮索物、目の前にありだ。

この例文は「灯台下暗し」と言い換えても問題なさそうですね。

次の類語です。

「近くて見えぬは睫」は「他人のことはよく見えるのに、自分自身のことはよくわからない」ということです。

確かにまつ毛って目の上にすぐついているのに、その形は見えなかったりしますよね。

そのため、このような言い方になっているようです。

「遠くのことはわかるのに、近くのことは全く見えない」という点で、「灯台下暗し」と似ていますね。

そして次の類語が「提灯持ち足元暗し」です。

字の如く、「灯台下暗し」と同じで、「身近なことは、かえってわからない」ということです。

あい
このように「灯台下暗し」とは「遠くのことに気づいても、身近なことは見逃しがち」という意味で、似たような意味の類語もいくつもあります。

「灯台下暗し」の例文で使い方もご紹介!

灯台下暗しの例文

「灯台下暗し」の意味と類語がわかったところで、使い方を例文で見ていきましょう。

まずは最初の例文です。

・彼は灯台下暗しを意識するあまり、作業がなかなか進まない。

これは「彼は基本を意識するあまり、作業が遅い」ということを意味しています。

「灯台下暗し」というと、ついついミスをした、見逃したという意味合いで使うことが多いイメージですが、そのミスを恐れるがゆえ、慎重になりすぎる場合もあるようですね。

これは類語の「提灯持ち足元暗し」と言い換えても大丈夫そうですね。

次の例文を見てみましょう。

・安い八百屋を探して二駅先まで行ったのに、地元の八百屋の方が断然安かったようだ。まさに灯台下暗しだ。

意味は「安さを求めて二駅先まで出かけたのに、地元の八百屋の方が断然安かった」ということですね。

すぐ近くのことを見逃してしまったということで、類語の「近くて見えぬは睫」に言い換えても良さそうです。

他の例文も見てみましょう。

・家の鍵がないと慌てて交番に行ったのに、鞄の奥から出てきた。灯台下暗しだった。

家の鍵がなくて慌ててしまうのはよくあることですね。

でも焦るがあまり、自分の鞄の中をしっかりと確認していなかったようです。

つまり、「うっかりして確認不足だった」ということですね。

こちらは類語の「詮索物、目の前にあり」と言い換えても良さそうです。

まさに身近なところに探し物があったわけですからね。

あい
このように「灯台下暗し」というのは例文のように、うっかりした場合に使う意味合いがあるため、いろいろなシーンに使えそうです。
類語に言い換えもできるので、使い方を覚えておくといいでしょう。

「灯台下暗し」の意味や類語は?例文で使い方もご紹介!まとめ

「灯台下暗し」とは「灯明台」の足元が暗かったことから、「遠くのことは気づいても、手近なことには気づきにくい」という意味合いでよく使われる諺です。

「灯台」という漢字を使っていることから、船の行き先を照らす灯台が由来になっているかと思ったら違ったようです。

そして、似たような意味の類語も多く、例文のように言い換えも可能です。

ちょっとうっかりしてしまったときに次ぐ使える諺なので、意味や使い方を覚えておくといいでしょう。




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