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「木を見て森を見ず」の意味や類語は?使い方を例文でご紹介!

木を見て森を見ず

「木を見て森を見ず」の意味や類語は?使い方を例文でご紹介!

「木を見て森を見ず」というのは色々なシーンで聞く諺ですよね。

でも、その意味はと言われると、きちんと説明できなかったりします。

また、ことわざなので日本発祥なのかと思われますが、実はそうではないようです。

あい
そんな「木を見て森を見ず」について、意味や類語、使い方などを例文とあわせてみていきましょう。

「木を見て森を見ず」の意味や類語は?

木を見て森を見ずの意味

まずは「木を見て森を見ず」という言葉についてみていきましょう。

実はこの言葉の由来はヨーロッパです。諺なので日本で生まれた言葉なのかと思ったら違うんですね。

そして元々のことわざも微妙に違いました。

もとは「木はしばしば森を隠す」、「木を見ているものは森をみることができない」ということわざでした。

その時の意味は「1本の木に注目するあまり、森全体を見ることを忘れること」ということです。

そしてこれが日本に伝わり、「木を見て森を見ず」という言い方に変わったのです。

意味は「細かい部分にこだわりすぎて、全体や本質をきちんとわかっていない」ということです。

では、どのようなシーンで使われるのか、具体的な使い方を例文で見てみましょう。

・自分の業績だけ上がってもチーム全体に迷惑を変えるようであれば、まさに木を見て森を見ずだ。

例文の意味は「自分の業績だけに注目して上がったとしても、チーム全体に迷惑をかけるようであれば意味がない」ということです。

このように、「木を見て森を見ず」というのは、目先のことだけにとらわれて周りがよく見えなかった場合などによく使います。

前述の例文のようにビジネスシーンでも、目先の利益を追求するあまり、会社の方向性を見失っている時や、チーム全体に迷惑をかける時などに使います。

そんな「木を見て森を見ず」には類語はあるのでしょうか?

実は似たような意味を持つ類語・ことわざがいくつもあります。

その中のいくつかの類語をご紹介します。

まずひとつ目が「木を数えて林を忘れる」ということわざです。

意味は「細かい部分にとらわれて全体を忘れること」です。

まさに「木を見て森を見ず」と同様の意味ですね。

使い方を例文で挙げてみると、

・木を数えて林を忘れてはダメだよ。

意味は「細かい部分にとらわれて全体を忘れてはダメだよ」ということですね。

どんなシーンにも使えそうな言葉です。

二つ目の類語が「鹿を追うものは山を見ず」です。

意味は「あることだけに夢中になり、他が見えていない」ということです。

目先の利益を追求してしまった際に使えそうですね。

使い方を例文で挙げてみましょう。

・鹿を追うものは山を見ずでは、会社の業績は上がらない。

意味は「目先のことだけを見て会社全体を見ないようでは、業績は上がらない」ということです。

三つ目の類語が「獣を追うものは目に太山を見ず」です。

意味は「目の前の利益だけを考えているようでは、周囲の状況に気付くはずがない」ということです。

使い方を例文で挙げてみると、

・彼は獣を追うものは目に太山を見ずだったから、失敗したんだよ。

意味は「彼は目先の利益だけを考えて周りを見なかったから失敗したんだよ」ということです。

他にも「金を掴むものは人を見ず(あることに熱中して他を見ないこと)」や、「木っ端を拾うて材木を流す(小さい物事に熱中して、肝心なことで失敗すること)」などがあります。

どの類語も「目先だけを見て周りを見ない」というような意味合いの言葉ですね。

若干、ニュアンスが違うので、もし例文などで言い換える際は使い方に気をつけないといけないかもしれません。

あい
このように「木を見て森を見ず」というのは「細かい部分にとらわれすぎて全体をわかったいない」という意味で、使い方としてはビジネスからプライベートまで色々なシーンに使えます。
例文とあわせてご紹介したように似たような意味合いの類語も多いので、あわせて覚えておくといいでしょう。

「木を見て森を見ず」の使い方を例文で見てみよう!

木を見て森を見ずの使い方

では「木を見て森を見ず」の意味や類語がわかったところで、使い方を例文で見てみましょう。

・料理の盛り付けだけに凝っても味がイマイチなら、まさに木を見て森を見ずだな。

意味は「料理の盛り付けだけに注目しているから味がイマイチなんだな」ということです。

確かに料理をする際に重要なのはまずは味付けですよね。

でもその先の盛り付けばかりにこだわっていれば、味はイマイチになるでしょうし、美味しくなければ食べる気も無くなっちゃいますよね。

類語に言い換えるなら「木を数えて林を忘れる」がいいかもしれませんね。

次の例文でも使い方を見てみましょう。

・隣町のスーパーが安いと評判だったので行ってみたが、ガソリン代や時間がかかってしまった。これでは木を見て森を見ずだったかな。

意味は「隣町のスーパーが安いから行ってみたが、ガソリンや時間がかえってかかってしまった。これでは意味がなかったかな」ということですね。

確かに安いとなると、お得に買い物をしたいと考えがちですが、そこまでの交通費や時間も忘れてはいけませんね。

類語に言い換えるなら「金を掴むものは人を見ず」でも良さそうです。

次の例文でも使い方を見てみましょう。

・値引き競争で他社より売上を上げても、それは一時的なものだ。木を見て森を見ずの政策では会社の利益に繋がらないよ。

意味は「値引き競争で勝ってもそれは一時的なので、もっと周りを見ないと会社の利益に繋がらない」ということです。

類語で言い換えるなら「鹿を追うものは山を見ず」が当てはまりそうですね。

この例文に挙げたように「木を見て森を見ず」の使い方としては、ビジネスシーンでの使い方もあるようですね。

似たような類語も多いので、言い換えも簡単にできそうです。

次の例文でも使い方を見てみましょう。

・自分の机周りだけ綺麗にしても、それ以外が散らばっていたらダメだよ。まさに木を見て森を見ずだね。

意味は「自分の机周りだけ綺麗でも周りが散らかっていたら綺麗じゃないよ」ということですね。

あい
このように「木を見て森を見ず」は色々なシーンに使えることわざです。
使い方としては意味合いから、失敗をした時や、失敗しないように注意するときに使うようですね。

「木を見て森を見ず」の意味や類語は?使い方を例文でご紹介!まとめ

「木を見て森を見ず」とは「細かい部分にとらわれて本質を忘れる、見逃す」とう意味です。

使い方としては失敗した時や、失敗しないように注意する際など、ビジネスからプライベートまで色々と使えます。

似たような類語も多く、例文のように言い換えもできるようです。

「目先だけにとらわれないように」という教訓として覚えておくのもいいでしょう。




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