「応える」と「答える」の意味の違いは?使い方をそれぞれ例文で見てみよう!
日本語には同じ読み方でも違う意味を持つ言葉がありますよね。
その一つが「応える」と「答える」です。
どちらも「こたえる」という読み方ですが、意味はどのように違うのでしょうか?
また、使い方にも違いがあるのか、気になりますよね。
「応える」と「答える」の意味の違いは?
まずはそれぞれの意味から見ていきましょう。
「応える」という言葉についてみていきます。
使い方としては「期待に応える」、「要求に応える」という使い方をよく見聞きしますよね。
では、どういった意味なのかというと、「働きかけに対して、それに添うように反応する、応じる」という意味です。
具体的な使い方を例文で見てみると、
・親の期待に応える。
意味は「親の期待通りの結果を出す」ということです。
つまり、この例文においては「親の期待」に添うように反応するということですね。
他にも「外からの刺激を強く感じる」という意味合いもあります。
そんな意味の「応える」の使い方としては、例文を挙げると、
・北海道の寒さは体に応える。
という感じになります。
意味は「北海道の寒さはかなり厳しい」ということになります。
では、そんな「応える」の類語はというと、「応じる」、「返報」、「報いる」などがあります。
「応じる」というのは「相手の働きかけに対して行動すること」で、「返報」というのは「人がしてくれたことに対して報いること」、「報いる」というのは「相手から受けた行為に対して見合う行為を行うこと」という意味です。
そして文章の意味を見て類語への言い換えもできそうです。
例えば前述の例文を挙げると
・親の期待に応える。
は類語に変えて
・親の期待に応じる。
と、変えられます。
文章自体の意味に違和感なく言い換えられますね。
次に「答える」という言葉についてみていきましょう。
読み方は「応える」と同じですが、意味は全く違います。
このように読み方だけが同じ言葉を同音異義語と言います。
では「答える」の意味はというと、「相手の問いに返事すること」です。
使い方を例文に挙げると、
・名前を呼ばれて答える。
となります。
意味は「名前を呼ばれて返事をする」ということです。
他にも「解答する」という意味もあり、そんな使い方を例文に挙げると、
・この問題に答えるのは簡単だ。
となります。
意味は「この問題を解くのは簡単だ」ということです。
このように「応える」と「答える」は読み方こそ同じものの、意味に違いがあるということですね。
では、「答える」の類語についてもみてみましょう。
「答える」には「返答する」、「回答する」、「応答する」などがあります。
「返答する」というのは「問いに対して答えること」、「回答する」というのは「質問や問題に答えること」、「応答する」というのは「問いかけや呼びかけに答えること」を意味しています。
上の例文に当てはめてみると
・名前を呼ばれて応答する。
と、類語への置き換えもできます。
やはり「応える」と「答える」では意味合いに違いがあるため、類語も違いますね。
そしてそれぞれの使い方を例文で見てように、使い方にも違いがあるようです。
これを同音異義語というのですが、これは単に読み方が同じ言葉ということです。
会話では読み方が同じため、間違えることはないでしょう。
しかし、文章などに起こした際には勘違いされやすい言葉でもあります。
そのため、書き間違いや変換違いがないように注意してくださいね。
「応える」と「答える」の使い方をそれぞれ例文で見てみよう!
では「応える」と「答える」の意味の違いがきちんとわかったところで、それぞれの使い方を例文で見てみましょう。
まずは「応える」の使い方を例文で見ていきます。
・チーム入りしたばかりの新人が監督の期待に応えるプレーをした。
意味は「チーム入りしたばかりの新人が監督の期待に応じるようなプレーをした」ということですね。
ここでは言い換えに類語の「応じる」を使いました。
次の例文でも使い方を見てみましょう。
・失恋したばかりなので、恋愛ソングは今は胸に応えるだけだ。
意味は「失恋したばかりなので、恋愛ソングは胸に強く刺さるだけだ」という感じになります。
「応える」には体に強い刺激になるという意味合いもあるので、このようなシーンにも使えます。
次の例文でも使い方を見てみましょう。
・お客のニーズに応えるのはもちろん、もっと視野を広くしないと業績は上がらないだろう。
意味は「お客のニーズに応じるだけでなく、もっと視野を広げないといけない」ということですね。
どの例文も「答える」とは全く意味合いが違いますよね。
そのため、使い方も違いがあるので注意が必要です。
では、改めて「答える」の使い方を例文で見てみましょう。
・さっきの授業では他のことを考えていたので、先生の質問に答えることができなかったのだ。
意味は「さっきの授業では他のことを考えていたため、先生の質問に回答できなかった」ということです。
ここでの例文の言い換えには「回答する」が使えますね。
次の例文でも使い方を見てみましょう。
・プロポーズされた彼女は答える代わりに満面の笑みを彼に向けた。
意味は「プロポーズされた彼女は返事をする代わりに満面の笑みを彼に向けた」ということです。
ただ、読み方が同じことから勘違いしやすいので、文章などに書く西院は間違えないように注意してください。
「応える」と「答える」の意味の違いは?使い方をそれぞれ例文で見てみよう!まとめ
「応える」とは「ある働きかけに対して反応すること」、「答える」とは「相手の問いに返事をする」ということで、意味や類語が全く違います。
そのため、例文に挙げたように使い方も違うので、文章にした際に間違って変換しないように注意してください。
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