「糠に釘」の意味や類語は?使い方を例文で見てみよう!
「糠に釘」って良く聞く言葉ですよね。
でも、その意味はと聞かれると、きちんと説明できなかったりします。
そもそも「糠」とはなんなのでしょう。
また、似たような意味の類語もあるのでしょうか、気になりますよね。
「糠に釘」の意味や類語は?
まずは「糠に釘」の意味から見ていきましょう。
言葉の意味をそれぞれ見ていきましょう。
この言葉は「糠」と「釘」の意味がわからないと通じません。
釘というのはわかりますが、「糠」についてはわからない人もいるかもしれません。
「糠」いうのは精米する時に削ぎ落とされるカスの部分です。
それを発酵させて糠漬けに使うものを糠味噌と言います。
「糠に釘」の「糠」とういうのは、この糠味噌を意味しています。
糠味噌は非常に柔らかく、釘のような硬いものでも簡単に打ち込めます。
つまり打つ時に全く手応えがないのです。
このことから、「糠に釘」というのは「手応えがなく、効果が感じられないこと」を意味しています。
では、そんな「糠に釘」の使い方を例文で見てみましょう。
・彼に何度注意しても糠に釘で、全く治る気配がない。
意味は「彼に何度注意しても手応えがなく、全く治る気配がない」ということです。
いくら言ってもそれを聞いていない人や治す気のない人っていますよね。
そんな人に対していうようなセリフです。
他の使い方も例文で見てみましょう。
・明日からテストが始まるが今から勉強をがむしゃらにやったところで糠に釘だろう。
意味は「明日からテストが始まるが、今から勉強を頑張ったところで効果はないだろう」ということです。
確かに一夜漬けの勉強だけで点が取れるはずありませんよね。
つまり、したとしても全く手ごたえがないということですね。
この文のニュアンスとしては効き目がないということを理由に、もう諦めている感じもあります。
このように「糠に釘」の使い方はどんなにやっても全く効果が出ない際に使います。
では、そんな言葉に類語はあるのでしょうか。
実は似たような意味を持つ類語がたくさんあります。
その中でもよく知られているものをいくつかご紹介します。
一つ目の類語が「暖簾に腕押し」です。
意味は「少しも手応えや張り合いがない」ということです。
暖簾というのは店先などに吊るしてある布製のもので、腕や手で押しても全く手応えがありませんよね。
そんなことを表しています。
まさに「糠に釘」と同様の意味ですね。
これなら例文の言い換えにも使えます。
上の例文で使い方を挙げてみると
・彼に何度注意しても暖簾に腕押しで、全く治る気配がない。
となります。
二つ目の類語は「豆腐に鎹」です。
意味は「少しも手応えがなく、効き目がないこと」です。
鎹というのはコの字型の釘のことで、豆腐に打ち込んだところで手応えはもちろん、打つ意味もありませんよね。
そんなことを意味した言葉です。
こちらも例文の言い換えに使えそうです。
上の例文に当てはめて使い方をみてみると、
・彼に何度注意しても豆腐に鎹で、全く治る気配がない。
となります。
三つ目の類語は「沼に杭」です。
こちらの意味も「手応えがなく、効き目がない」ということです。
沼というのは柔らかく、杭を打ち込もうにも手応えがありませんよね。
そんなことを表しています。
上の例文に当てはめて使い方をみてみると、
・彼に何度注意しても沼に杭で、全く治る気配がない。
となります。
四つ目は類語は「馬の耳に念仏」です。
意味は「いくら意見をしても効き目がない」ということです。
馬にどんなに高尚な念仏を聞かせたところで、全く意味はありません。
そんなことを表した言葉です。
上の例文に当てはめて使い方をみてみると
・彼に何度注意しても馬の耳に念仏というように、全く治る気配がない。
となります。
他に「石に灸」、「土に灸」、「石地蔵に蜂」、「カエルの面に水」などがあります。
どれも「手応えがなく、効き目がない」という意味合いなので、「糠に釘」の言い換えに使えます。
色々なシーンで使えるので、類語と一緒に覚えておくといいでしょう。
「糠に釘」の使い方を例文で見てみよう!
「糠に釘」の意味や類語がわかったところで、使い方を例文で見てみましょう。
・彼は集中力が高いため、一度作業に取り掛かると何を言っても糠に釘だ。
意味は「彼は集中力が高いため、一度作業に取り掛かると何を言っても効果がない」ということです。
類語に言い換えるなら「馬の耳に念仏」が当てはまりそうです。
次の例文でも使い方をみてみましょう。
・夫に何度浮気を注意したところで糠に釘だから、もう別れようと思う。
意味は「夫に何度注意してもやめないので、もう別れようと思う」ということです。
類語に言い換えるなら「暖簾に腕押し」でも良さそうです。
次の例文でも使い方をみてみましょう。
・いくら戦略を練っても、あの強豪校を相手にしたら糠に釘だ。
意味は「いくら戦略を練っても、あの強豪校を相手にしたら全く効果がない」ということです。
それだけ相手が強く、こちらが何をしても意味がないということですね。
類語で言い換えるなら「沼に杭」でも良さそうですね。
次の例文でも使い方をみてみましょう。
・大規模な金融緩和をおこなったが景気は一向に改善しなかった。まさに糠に釘だった。
意味は「大規模な金融緩和をおこなったが景気は一向に改善しなかった。何も効き目がなかったということだ」となります。
類語に言い換えるなら「豆腐に鎹」が合いそうですね。
使い方も難しくなく、同じような意味の類語も多い分、例文の言い換えにも使えそうです。
「糠に釘」の意味や類語は?使い方を例文で見てみよう!まとめ
「糠に釘」というのは「手応えがなく、効き目がない」という意味です。
使い方も簡単で、似たような意味の類語も数多くあるので、例文に挙げたように簡単に言い換えもできます。
色々なシーンに使えるので、類語と一緒に覚えておくと便利です。
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